借金を返しながら貯蓄をしている人も多くおられると思います。
できるだけ早く返した方がいいのが借金ですが、借金返済とお金の貯蓄では一体どちらを優先するべきなのかを考えてみましょう。
借金返済を優先するのが基本
お金を借りたら必ず金利が付くので、借りている期間が長ければ長いほど多くの利息を払わなくてはいけません。 貯蓄の金利の方が高ければいいのですが、そのような事はまずないと思った方がいいでしょう。
例えば高いと言われているネット専業銀行の定期の金利でも、0.3%前後です。 預けておいてもわずかな利息しかつきません。 カードローンの金利は15%から18%ぐらいなので、定期の利息以上に金利手数料が発生することとなります。
ただし住宅ローンのような低金利のローンを利用している、定期以外の利回りの良い貯蓄商品を利用している場合は例外です。 住宅ローンは一部繰り上げをしてしまうと手数料のせいで損をしてしまうケースもあります。 家計から余ったお金は返済に充てず貯蓄で残しておき、ローン残債を一度で返せるぐらい貯まったら、繰り上げ返済に充てましょう。
貯蓄と借金の金利を比較して、あまり差が無い場合や貯蓄の方が上回るようなケースがあるなら、貯蓄を並行して行ってもいいです。
万が一のための現金は必要
高い金利の借金は最優先して返済していかなくてはいけませんが、余ったお金を全て返済に充てていたのでは、万が一の時に困ることもあります。
例えば急な病気やケガのための医療費、教育費、冠婚葬祭時の費用などが挙げられます。 特に冠婚葬祭費や教育費は現金払いじゃないといけないことも多いです。 そういったときのために、いくらか現金を置いておいた方が安心です。
ですから借金返済を最優先しつつ、ほんの少しだけ貯蓄にお金を回すという方法を取ってもいいでしょう。 しかし、以下のような状況では、貯蓄よりもまずお金をどうやって返していくかに集中しなくてはなりません。
- 貯蓄にお金を回すと借金がなかなか減らない、もしくは増えてしまう
- あまりにも高金利で借金をしている
貯蓄にお金を回しても借金返済が順調にできる家計であれば、貯蓄をしてもかまいません。 しかし貯蓄のせいで家計が足りなくなり、借金をしてしまうようであれば意味がないのです。
毎月5万円の自動積立定期をしているけど、いつも予算が足りなくなってしまい、結局お金を借りてしまうという状況を何回も繰り返してはいけません。 その様な場合は、しばらくは借金返済に専念して、余裕ができるようになってから貯蓄のことを考えましょう。